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IT FukuSanButsu Blog

社内インフラエンジニアの自宅からはじまるIT
自宅のPCに向き合いながら気づいたことや個人的な知見をまとめています


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しらせ(HN)
とあるIT企業のインフラエンジニア。プライベートでは開発もちょっとやります。
※本ブログの内容はすべて個人の見解であり、所属する企業とは関連ありません。
2023/09/30 暫く更新停止中m
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【インフラ】NextCloudを試してみる

2020/12/31
2021/06/01

ストレージ


お疲れ様です。
しらせです。

2020年最後は1つツールを試して終わろうと思います。
数年前に登場したNextCloud(旧OwnCoud)です。

もくじ

NextCloudについて

個人的に、5,6年前に一度前身であるOwnCloudを検証していました。
当時はクラウドストレージの流行りと並行して、オンプレミス環境で使えてCIFSのファイルサーバに替わるストレージサービスの数少ない候補でした。

当時の記憶ではCentOSにphpやらmysqlやらをインストールして動作するものでした。
日本語の処理に少し難があり、漢字やかなが入るだけでファイル名がバグったり、正しくアップロードができなかったり使えるレベルではなかった印象です。
ライセンスもAGPL3ということもあり企業でそのまま使うには敷居が高く、商用ライセンスを利用する場合でも代理店が少なかった記憶があります。

年末に差し掛かって、久しぶりにOwnCloudが気になりましたので取り扱いをしている株式会社スタイルズさんのサイトを見てみると、、、
https://owncloud.jp/ - owncloud.jp

OwnCloudの取り扱いは終了しており、フォークされたNextCloudに切り替わっていました。
https://nextcloud.stylez.co.jp/ - nextcloud.stylez.co.jp

気になって調べてみると、、、
いろいろあったみたいですね。。。(親切な方がqiitaにまとめてくださっています。

Nextcloud を使うべきか? - qiita.com
https://qiita.com/ynott/items/4d54b1210981cd292123

構築してみる

だいぶ時間が経っていることもあり、あらためて気になったのでちょっと触ってみました。
※いろいろと割愛してまとめています。

構築するバージョンは「Latest stable version: 20.0.4」です。
以下のサイトの「Download NextCloud」からダウンロードが可能です。
https://nextcloud.com/install/#instructions-server

1.phpインストール

今回利用するバージョンではphp7.4以上が動作条件となっています。
CenOS7でApacheとphp74を使って動作環境を構築していきます。
特にシンボリックリンクを張ったりもしていません。

◆httpdインストール
[root@localhost ~]$ yum install httpd

◆epelリポジトリ
[root@localhost ~]$ yum install epel-release

◆remiリポジトリ
[root@localhost ~]$ rpm -Uvh http://ftp.riken.jp/Linux/remi/enterprise/remi-release-7.rpm

◆php74オプションインストール
[root@localhost~]$ yum -y install php74-php php74-php-devel php74-php-mbstring php74-php-pdo php74-php-xml php74-php-cli php74-php-pear php-74-gd php74-zip

2.パッケージのコピー

ダウンロードしたパッケージは「nextcloud-20.0.4.zip」とzipファイルになっています。
サーバにファイルをコピーして解凍したらそのまま「/var/www/html」の直下にコピーしました。

<ご注意>
※「data」ディレクトリは実際にデータが入るディレクトリですが外部からアクセスできてしまうので本来ここには作成しません。
※ブラウザからログインして最初にデータのディレクトリを指定できますが、デフォルトがここになっていますのでご注意ください。
※私は後でまるっと消したいのでここにそのまま作成しました。
※動作のためのディレクトリのパーミッションにご注意ください。

3.ブラウザからアクセス

パッケージをコピーしたディレクトリにブラウザからアクセスします。

初回アクセス時に管理者アカウントとパスワードを指定します。
「データフォルダー」には、ユーザーが保存するデータを蓄積するディレクトリを指定します。

本番用に利用される場合はNFSストレージなどをマウントしていると良いかもしれません。
また、特にデータベースを別途インストールしない場合はSQLiteが利用されるみたいです。

ログインに成功するとツアーを経てトップページに遷移します。



まとめ

ざっと触ってみましたが昔のOwnCloudよりもかなり進化していました。
特にUIはかなりアップデートされていて直感的に使いやすくなっています。

URLで共有

URL共有の設定を見てみると、以下のような豊富なオプションが利用可能です。
URL共有から編集の可否がコントロールできるのはうれしいですね。

  • 編集を許可
  • ダウンロード禁止
  • パスワード保護
  • 有効期限
  • URLリンクのコメント

URL共有のリンク形式は以下のような形です。
ソースコードを見ていませんがindex.phpの引数でしょうか?

http://(server)/nextcloud/index.php/s/8FkTDfnpCQW39tn

ユーザー・グループと共有

URLでの共有以外にユーザーやグループに対して直接権限を付与することができます。
作成、削除、編集、再共有の4段階の権限の組み合わせになっています。
フォルダーとファイルともに設定が可能です。

管理機能

1つ1つの細かい管理機能は見ていませんが、リアルタイムのファイル共有数やシステム負荷もウォッチできるようになっていました。
地味にうれしい機能ですね。

セキュリティ

二要素認証や暗号化、パスワードポリシーの設定などが可能でした。
OAuth2に関する設定はありますがSAML認証に関する機能はありませんでした。

NextCloudの検証は以上となります。
私は実際に使うことは無いと思いますが久しぶりに触ってみて新しい機能が多く追加されていて楽しかったです。
時代はまさにSaaS優勢ではありあすがまた機会があれば検証していきます。

2020年も本日で終わりですが来年もいろんなツールを検証してみたいですね。

以上
お疲れさまでした。



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