とあるIT企業のインフラエンジニア。プライベートでは開発もちょっとやります。
※本ブログの内容はすべて個人の見解であり、所属する企業とは関連ありません。
2023/09/30 暫く更新停止中m
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【経費削減】AWSコストを最小限にする(メールサーバー)
2023/12/24
IaaS
お疲れ様です。
しらせです。
円安による為替効果でいろいろな物が値上がりする中、我が家のAWS料金も高止まりしています。
おまけに来年2月から(無料枠を使えば実質3月から)は、これまで無料であった1パブリックIPアドレスに月間約3.75ドル(約525円)発生します。
これまでオンデマンドでダラダラ使っていたEC2も整理をする時が来ました。
(参考)
新着情報 – パブリック IPv4 アドレスの利用に対する新しい料金体系を発表 / Amazon VPC IP Address Manager が Public IP Insights の提供を開始
もくじ
AWS費用削減計画
まずは現状どれくらいかかっているかです。
4月から12月までで約30,500円。
月間にすると約3,400円ですね。
使っているものですが。
EC2のt2.nano + t2.microをオンデマンドで1台ずつ。
そしてElasticIPを追加で1つ。
スナップショットを少々。
これだけで月3,400円。
来年2月からEIPが有料になると1,050円がさらに毎月嵩張ります。
高ぇ。
小遣いでやりくりする額じゃねぇわ。
できれば脱AWSしたい。
できなくてもとりあえず安くしたい。
比較検討
まず、今動いている環境は何なのか。
ちゃんと確認します。
それを知らない事には始まらない。
EC2で動いている2台は以下。
- メールサーバー(postfix/dovecot)
- webサーバー(apache/php)
メールサーバー
まずは当時勉強がてら構築したメールサーバーですが、実際にはほとんど送受信をしておらず、なんならもう止めればいい話なんですが。
検証用途で自分オリジナルドメインのメールアドレスを使えるというのはメリットが大きいんですよね。
なので格安でメールボックスとメール転送を受けてくれるサービスがあればベストなんです。
GCPやAzureってかなり大規模利用になりそうだし、自宅にメールサーバーを作るのもありえない。
ValueDomainなんかも意外に高そうだなと、いろいろ調べた結果。
さくらのレンタルサーバー「さくらのメールボックス」にしました。
まずは仕様や機能的なところで。
- 容量20GB
- 初期費用なし
- RAID10+データバックアップ
- 独自ドメイン可
- ウェブメール
「つっっよ」
しかもこれで月額86円?
もうこれでええやん。
年間に直しても1,032円。
AWSで一番小さいt2.nanoを使ったとしても月間$5.47。
来年のパブリックIPアドレス有料化で+$3.75だと合計で$9.22。
さくらのメールサーバーに乗り換えたら93%($1=140円換算)も安くなりました。
なんでもっと早く使わなかったんだろう。。
さくらのメールサーバーへ乗り換え
ここからは乗り換え手順です。後学のために残しておきます。
支払いはクレジットカードなので事前に用意しておきます。
まずは申し込みサイトから「メールサービス さくらのメールボックス」を選択し、初期ドメインと独自ドメインを指定して次へ。
※ドメインは既にもっているので。
(参考)さくらのレンタルサーバ お申し込み
初期ドメインはさくらのサービスを使う上でのサブドメインになります。
メールで使うサブドメインをすでに持っていて、それを使う場合は「レンタルサーバだけ契約する」を指定します。
新規会員登録画面で登録を経てサービス登録をします。
ログインしたらまずは2段階認証を設定しておきます。
いろいろありますが、とりあえず認証アプリ版を設定しました。
コントロールパネルに移動したら左のメニューから「ドメイン/SSL」→「ドメイン新規追加」へ進みます。
「他社で取得したドメインを移管せずに使う」をクリックします。
「他社で取得した独自ドメインの追加」の欄に、今回メールの送受信で使うドメインを指定します。
設定が入ったことを確認したら、追加したドメインの「設定」ボタンをクリックして、SPFを有効化しておきます。
続いて、転送設定を入れるため左メニューの「サーバー情報」を確認します。
特にホスト名は重要なのでメモしておきます。
続いて、ドメインを契約しているDNSサーバー側を変更します。
私はValueDomainを使っているので書式はご注意ください。
赤色矢印の箇所にはさくらの初期ドメイン名を、青色矢印の箇所にはメールサーバーのホスト名をそれぞれ指定。
txt @ v=spf1 a:<直前の手順で調べたサーバー情報のホスト名>.sakura.ne.jp ~all
ここまでで転送設定は完了です。
あとはメールボックスを作っていきます。再度さくらのコントロールパネルに戻って設定します。
左メニューの「メール」→「メール一覧」から「新規追加」をクリックします。
ユーザー名はメールの送受信を行う際のローカル部になります。
@より後ろ部分の指定はいりません。パスワードとメール容量制限など必須項目を指定します。
追加が終わるとコントロールパネルに戻るので追加されたメールの「ウェブメール」をクリックすると、メールの画面になります。
試しに別のメールアドレスから送信してみると、確かにテストメールが着弾しています。
うまくいった。
作成したメールアドレスについては、デフォルトの署名を変更したり、シークレットウィンドウでログインしてみて2要素認証を設定したりしておきます。
特に詰まるポイントもなく、あっけなく設定ができてしまって拍子抜けします。
スマホからも送受信ができるし文句なしです。
メールサーバーの乗り換えは以上です。
次回はWebサーバーの乗り換え(?)をまとめます。
以上
おつかれさまでした。